誰でもDEXを立ち上げられる：HyperliquidがHIP-3アップグレードを有効化

分散型取引所（DEX）であるHyperliquidは、誰でも独自の先物DEXを立ち上げることができるHIP-3アップグレードを有効化することを発表しました。

この取引所は、月曜日にDiscordチャンネルでネットワークアップグレードを発表しました。アップグレードの有効化はUTC午前9時15分に予定されています。

Hyperliquid：今年のPerp DEX

Hyperliquidは、分散型金融（DeFi）環境で高性能な永久先物契約および現物取引をサポートするLayer-1ブロックチェーンベースのプラットフォームです。独自のコンセンサスアルゴリズムであるHyperBFTを採用しています。

これにより、高性能な注文マッチングとオンチェーンのCentral Limit Order Book（CLOB）が実現されています。この取引所の主な特徴は、0.2秒未満で数十万件の注文を処理できる能力です。

このプラットフォームは、非常に低い取引手数料とほぼゼロのレイテンシで、中央集権型取引所（CEX）と同等の取引体験を提供します。レバレッジや指値注文など、さまざまな高度な取引ツールにアクセスできるため、その人気は高まっています。

そのTotal Value Locked（TVL）は、2024年第4四半期の5億6400万ドルから2025年6月には35億ドル以上へと、6か月で6倍に増加しました。暗号資産データプラットフォームCoingeckoによると、現在のTVLは55.4億ドル、1日の取引高は8億1200万ドルとなっています。

分散化の新時代

HIP-3アップグレードにより、少なくとも500,000 HYPEをステーキングすれば、誰でも別途ライセンスや承認なしに先物DEXを立ち上げることが可能になります。つまり、チームはHyperCoreなどHyperliquidのコアインフラを活用して新しい先物取引所を構築できるようになります。

これは技術的な専門知識がなくても可能です。DEX運営者は取引手数料の最大50%を獲得できますが、ルール違反があった場合はステーキングしたHYPEがスラッシュされる可能性があります。

このアップグレードにより、スタートアップや個人のビルダーが、暗号資産、金、銀、さらには未上場株式の低コスト先物DEXを試すことができるようになります。この取り組みが成功すれば、HyperliquidエコシステムはWeb3ベースの包括的な金融インフラへと成長する可能性があります。

コミュニティは高い期待を寄せています。HyperliquidのユーザーはX上で、このアップグレードを「本当の分散化がどのようなものかを示す例」と呼び、「ビルダーが展開するperpsによってHyperliquidは生きたエコシステムとなり、閉鎖的な取引所ではなくなる」と付け加えました。

CoinGeckoによると、この記事執筆時点でのHYPEの価格は41.97ドルで、前日比13.1%の上昇となっています。