カナリーのXRP ETFがナスダックにデビュー：2025年にRippleのXRPは5ドルへ跳ね上がるか？

Canary Capitalが開発したXRP ETF（ティッカー：XRPC）は規制承認を獲得し、現物のXRPトークンで完全裏付けされた米国初のETFとなった。最終認証を待ち、今週木曜に取引開始予定だ。今回の承認により、機関や一般投資家が馴染みのある証券プラットフォームを通じてXRPにアクセスできるようになるだけでなく、同様のプロダクトの規制明確化を待ち望んできたデジタル資産市場全体にとっても大きなマイルストーンとなる。本記事では、ナスダックでローンチされる新たなXRP ETFの仕組みと要点を解説。あわせてRippleの伝統的金融への展開、そして専門家が2025年にXRPを5ドルへ押し上げる可能性があると見る主要カタリストも整理する。

Canary XRP ETFのナスダック・デビュー：要点と構造

高まる期待の中、Canary Capitalの現物XRP ETF（ティッカー：XRPC）は、最終認証を条件に今週木曜にナスダック株式市場で取引を開始する見込みだ。正式なゴーサインは、Canary Capitalが米国証券取引委員会（SEC）にForm 8-A（登録届出）を提出したことを受けたもの。これはETFの株式を一般取引向けに登録する重要ステップで、1934年証券取引所法に完全準拠している。

このXRP ETFの特長は「現物」構造にある。デリバティブではなく、保有資産の100%をXRPで構成する。価格はXRP-USD CF Benchmarks Reference Rate Indexに連動。これにより投資家は、仮想通貨 取引所の利用やカストディを自ら担うことなく、規制されたプロダクト経由でXRPのパフォーマンスへの透明で直接的な露出を得られる。

年間管理手数料は0.50%。直近の仮想通貨 現物ETFと同水準の低コストで、ヘッジファンド、ファミリーオフィスから個人トレーダーまで幅広い層の関心獲得を狙う。

アナリストは今回のETFローンチを、かつて規制不確実性に悩まされたXRPにとっての転機と位置づける。Bitwise、Franklin Templeton、CoinSharesなどによるDTCCでのXRP関連商品の相次ぐリスティングといった追い風を受け、今回のXRP ETFは標準的な証券ブローカー経由でXRPを取引したい機関に明確な参入経路を提供する。

Rippleの伝統的金融への戦略的拡大

XRP ETFのローンチは、仮想通貨とレガシー金融をブリッジするRippleの積極的な戦略に合致する。2025年だけでRippleは約40億ドルをフィンテック関連資産の買収に投じ、4月にはプライムブローカーのHidden Roadに13億ドル、秋にはトレジャリー・ソリューション提供のGTreasuryに10億ドルを投資した。こうしたM&Aにより、Rippleは新時代のグローバル金融で中核インフラを担う存在を目指す。

Rippleは機関向け提供も拡充し、米国顧客向けに店頭型の現物取引プラットフォームを提供開始。XRPを含む主要デジタル資産への直接アクセスを可能にした。直近の5億ドルの資金調達ラウンドで企業価値は400億ドルに到達。Brad Garlinghouse CEOは、自社サービスの構築に加え、XRP Ledgerの大手機関へのライセンス供与パートナーも積極的に模索していると述べ、プラットフォームとXRP双方の採用拡大を狙う。

アナリストがXRP ETFを「5ドル」への起爆剤と見る理由

XRP ETFのデビューを受け、市場全体で強気ムードが拡大。アナリストは2025年Q4までにXRPが5ドルに達する可能性を含む大幅上昇を予測している。これを裏付ける複数のオンチェーンおよび市場指標がある。

取引所残高の減少

Glassnodeによれば、1週間で2億1600万XRP超（約5.56億ドル相当）が取引所から流出。トークンが取引所から出るのは長期保管への移動を示すことが多く、ホルダーの確信の高まりと流動供給の縮小を意味する。歴史的にもこうした動きは大幅な上昇に先行する傾向がある。逆に、取引所への移動増加は売却意欲の高まりを示し、しばしば弱気トレンドの前触れとなる。

オンチェーンの勢いとテクニカルパターン

トレーダー心理は明確に改善。買い・売り圧力を追うCumulative Volume Delta（CVD）は強気に転換し、テクニカルでは「カップ・アンド・ハンドル」の強気継続パターンが確認されている。前回、強気CVDと同時にこのパターンが出現した際、XRPは数週間で75%上昇。現在もETF思惑と蓄積が進み、「強気派が見逃せない局面」との見方がある。

ネットワークアクティビティが3カ月ぶり高水準

CryptoQuantのデータでは、アクティブなXRPアドレスが8月以来の高水準を記録し、3カ月ぶりのピークに達した。こうしたネットワークアクティビティの急増は上昇に先行することが多く、機関による実験や新ETFを巡る思惑の高まりを背景に、ユーザーの関与とユーティリティの再拡大を示唆する。

XRP Active Addresses

Source: CryptoQuant

Bitcoin低迷の中でXRPの市場占有率が上昇

11月中旬時点で、XRPの市場占有率は上昇する一方、Bitcoin（BTC.D）は低下している。広範な不透明感の中、投資家はETF関連の期待も享受できるXRPなどの大型トークンに資金をローテーションしている可能性が高い。JPMorganが引用するリサーチでは、初年度に最大80億ドルがXRP ETFプロダクトへ流入し得る一方、取引所で利用可能なXRPは30〜50億枚に限られるとされる。この需給ギャップは、ETF需要が流動性を上回る「供給ショック」を招く可能性を示す。

結論

Rippleの戦略的買収、機関統合の拡大、強力なオンチェーンシグナルが重なり、XRPの価格見通しは近年で最も楽観的だ。

想定通りの資金流入とテクニカルの継続が実現すれば、XRPは5ドル到達、さらには上抜けの可能性もある。

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