Charles Schwabが新たな暗号資産ETF推進で12兆ドルの機関投資家基盤を狙う

クイックブレイクダウン

• 米国の資産運用会社Charles Schwabは、12兆ドル規模の機関投資家向けに暗号資産の上場投資信託（ETF）を提供する計画です。
• BlackRockの現物Bitcoin ETFは650億ドルの資産を保有しており、年金基金からの主流需要を牽引しています。
• トランプ政権下での規制の変化により、TradFiとデジタル資産の統合が加速しています。

 

米国の資産運用会社Charles Schwabは、12兆ドル規模の機関投資家向けに暗号資産の上場投資信託（ETF）を提供する計画です。この動きは、現物暗号資産商品の需要が急増する中で行われており、BlackRockのiShares Bitcoin Trustは現在650億ドル以上の資産を運用しています。Schwabの幹部は、最近の投資家向け電話会議で、エンドウメントやファミリーオフィスから規制されたエクスポージャーを求める顧客の圧力を理由に、暗号ETFに関する社内協議を認めました。​​

We knew this was coming, big q tho: What is the fee? Schwab has free ETF and stock trading. If crypto also free, look out $COIN . Hell, anything under 50bps is big threat to crypto exchanges IMO. On flip, ETFs are already free to trade and have 1-2bp spread so pretty much imposs… https://t.co/FVR79Wx0mH

— Eric Balchunas (@EricBalchunas) December 3, 2025

TradFi大手が暗号資産カストディに参入

SchwabはすでにBitcoinとEthereumの先物、ETF、暗号資産テーマの上場投資商品を通じてエクスポージャーを提供していますが、2大暗号資産の現物取引をカストディし、リテールおよびアドバイザリー顧客が直接購入できるようにする初のメガブローカーとなります。

業界関係者は、3,500万のアクティブな証券口座を持つ著名企業の参入が、主流での採用を劇的に加速させる可能性があると述べています。Bernsteinのアナリストは、証券会社がオンチェーンに移行することで、今後3年間で機関投資家およびリテールから追加で5,000億ドルから1兆ドルの資金流入が見込めると試算しています。

競合プラットフォームもすぐに反応しました。Coinbaseの株価は時間外取引で4.8%下落し、Robinhoodも手数料競争激化への懸念から3.1%下落しました。Schwabは暗号資産取引の手数料を株式取引のゼロコミッションモデルに近づけると予想されており、現在1取引あたり20～60ベーシスポイントを課している中央集権型取引所に大きな圧力をかけることになります。

この発表は、2025年にWall Street全体がデジタル資産を受け入れる動きが広がる中で行われており、Fidelity、BlackRock、BNY MellonもSECやOCCからのより明確な規制ガイダンスを受けて暗号資産サービスを拡大しています。長年BitcoinやEthereumを傍観してきた数百万のSchwab顧客にとって、直接アクセスできる日が半年以内に迫っています。

規制の追い風がETF拡大を後押し

トランプ大統領の暗号資産推進姿勢によりSECの抵抗が弱まり、EthereumやSolanaを含む15本の新たな現物ETFが承認されました。1年前は全くエクスポージャーがなかった年金基金も、現在はSchwabの証券プラットフォームを通じて1～2%をBitcoinに投資しています。アナリストは、これは始まりに過ぎず、Schwabのような大手カストディアンがオンチェーン決済に移行することで、2026年までに伝統的金融機関が最大2,000億ドルを暗号資産に投資する可能性があると指摘しています。SoFiの最近の銀行支援による取引開始は、銀行の方向転換を象徴しており、会員の60%がデジタル資産を求めています。​​

 

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