Propanc Biopharmaは、暗号資産の財務基盤構築とがん治療試験の推進のために最大1億ドルを確保

クイックブレイクダウン 

• Propanc Biopharmaは、Hexstone Capitalから最大1億ドルの資金調達に成功し、暗号資産トレジャリーおよびがん治療開発の資金とする。
• 同社の主力治療法であるPRPは、2026年後半にヒト臨床試験に入る予定。
• 発表後、投資家の反応はネガティブで、PPCB株は10.5%下落した。

 

オーストラリア拠点のバイオテクノロジー企業Propanc Biopharmaは、主力のがん治療法をヒト臨床試験へと進める準備の一環として、暗号資産に特化したファミリーオフィスであるHexstone Capitalから最大1億ドルの資金調達を確保した。

Source: Propanc

この資金調達は、転換優先株を用いたプライベートプレースメントとして構成されており、最初に100万ドルが前払いされ、残りの9900万ドルは今後1年間で利用可能となる。

暗号資産トレジャリーとがん治療開発を支援する資金

Propanc は、この資金がデジタル資産トレジャリーの構築と、プロエンザイムベースのがん治療法であるPRPの開発加速という二重の役割を果たすと述べた。

同社は、PRPの初のヒト臨床試験を2026年後半に開始する予定であり、転移性固形腫瘍患者やプロエンザイム機構に関連する他の慢性疾患患者を対象としている。

最高経営責任者のJames Nathanielszは、この動きを「変革的なフェーズ」と表現し、暗号資産トレジャリーが同社のバランスシートを強化し、長期的な臨床開発を支援できる可能性を示唆した。

Propancは、どのデジタル資産を蓄積する予定かは明らかにしていないが、Hexstoneが支援する企業は通常、Bitcoin、Ether、Solana、Injective、その他あまり知られていない暗号資産を保有している。

バイオテクノロジー企業が投資家の関心を呼び戻すため暗号資産に注目

Propancは、Sonnet BioTherapeuticsやSharps Technologyなど、暗号資産トレジャリー戦略を採用して資本を呼び込み、市場での認知度を高めようとするバイオテクノロジー企業の増加傾向の一角を占めている。

しかし、市場の反応は即座かつ慎重だった。Propancの株式（PPCB）は発表後、Nasdaqで10.5%下落し、Yahoo Financeのデータによれば、ボラティリティの高い市場環境下で暗号資産に傾倒するバイオテクノロジー企業に対する投資家の懐疑的な姿勢が示された。

暗号資産トレジャリーは市場圧力に直面

特にBitcoinを中心とした企業の暗号資産トレジャリーは、ここ数ヶ月苦戦している。最大のBitcoin保有企業であるStrategyは、年央以降、時価総額が43%以上減少。日本のMetaplanetは、2025年の注目されたBitcoinトレジャリー銘柄の一つだったが、6月以降55%以上下落している。

さらに、トレジャリーに特化した小規模企業の中には、負債を補うためにBTCを売却せざるを得なかったところもある。Propancの動きは、伝統的企業がデジタル資産を採用するトレンドの中に位置付けられるが、その成否は市場のタイミング、暗号資産のパフォーマンス、そしてPRPの臨床進展に大きく左右されるだろう。

 

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