ノルウェー、仮想通貨保有者による納税申告が30%増加

ノルウェーの仮想通貨保有者による納税申告が30%増加

ノルウェー当局によると、2024年度の仮想通貨納税申告で、7万3000人以上が40億ドル（約6,079億円）以上の保有を申告した事が明らかになった。

ノルウェー当局は、2025年10月28日（水曜日）付けの 発表 で、2024年度納税申告で、同国内で7万3,000人以上が約40億ドル相当の仮想通貨保有を申告した事を明らかにした。これは2023年から30%増加、2019年の6,470人から大幅に増加しており、ノルウェー税務当局によるコンプライアンス強化の取り組みを反映している。

この増加は、ノルウェー税務当局による透明性とコンプライアンス強化のための積極的な対策により、2023年比で前年比30%の増加となり、人口550万人のノルウェーにおける仮想通貨の普及拡大を浮き彫りにし、損益に対する正確な課税を確保していることを浮き彫りにした。

ノルウェーの仮想通貨税コンプライアンスはどう進化したのか

ノルウェーにおける仮想通貨税コンプライアンスは、デジタル資産の黎明期から急速に進化しており、2019年度の保有申告者は6,470人だが、2024年までにその数は73,000人以上に急増した。

この増加は、啓発キャンペーンや簡素化された申告ツールなどの重点的な取り組みによるもので、税務責任者のニーナ・シャンケ・フンネマーク（Nina Schanke Funnemark）氏は、「より多くの人々が仮想通貨を保有していると申告し、それによって税金の適正化が図られていることは喜ばしいことです」と述べている。

統計によると、申告された利益は5億5,000万ドル（約836億円）に達した一方、損失は2億9,000万ドル（約440億円）にとどまっており、投資家がより正確な申告に前向きになっている成熟市場が浮き彫りになった。

ノルウェーは2026年から、仮想通貨取引所の運営者とカストディアンはユーザー取引に関する第三者報告書を税務当局に提出することが義務付けられたことで、コンプライアンスがさらに効率化され、脱税リスクの軽減が期待されている。

なお、ノルウェーは国として直接仮想通貨の保有はしていないものの、ノルウェー中央銀行を通じて仮想通貨に投資する政府系ファンドを保有。2025年8月には、ストラテジー（Strategy）、メタプラネット（Metaplanet）、コインベース（Coinbase）といった企業への投資を通じて、7,161ビットコイン（Bitcoin/BTC）に間接的に投資していたことが分かっている。