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フランスの大手銀行ODDO BHFは、ユーロ連動型ステーブルコイン「EUROD」をローンチし、暗号資産市場に本格参入しました。CoinDeskによると、このステーブルコインはマドリード拠点のBit2Meプラットフォームに上場されます。EURODは低ボラティリティの決済ツールとして位置付けられており、個人および機関の双方を対象としています。本プロジェクトは欧州連合のMiCAフレームワークに準拠しています。TelefónicaやBBVAなどの機関が支援するBit2Meは、銀行が発行元となることで信頼性を強化しています。175年の歴史と1,500億ユーロ超の資産運用実績を持つODDO BHFは、伝統的金融とブロックチェーン技術の新たな架け橋を築こうとしています。
EURODコイン：MiCA準拠の新しいデジタルユーロ
EURODは、MiCAフレームワークに準拠したデジタルユーロ版として定義されています。主なターゲットは、規制された枠組みの中で決済や送金を行いたいユーザーです。スペイン語圏市場で規模を拡大しているBit2Meは、この上場を「架け橋」と位置付けています。Bit2MeのCEOであるLeif Ferreira氏は、規制され信頼できる資産の拡充をミッションとし、銀行が支えるユーロ連動型資産がプラットフォームの法人向け拡大を加速させると述べています。
今年初め、Bit2MeはTether主導の3,000万ユーロの資金調達ラウンドで注目を集めました。ODDO BHFの銀行としての地位とBit2Meの市場リーチが融合することで、ユーロ連動型デジタル決済レイヤーは、個人ユーザーに加え、企業の財務管理、商業決済、国際送金などの法人需要を取り込むことを目指しています。ドル連動型コインが世界的に主流となる中、欧州発行体の参入は通貨の多様性を高めています。
欧州におけるユーロ連動型ステーブルコインの競争激化
欧州市場では、Société Générale-FORGEのEURCVローンチなど、銀行が支援するユーロ連動型ステーブルコインが浸透しつつあります。9月時点で、ING、Banca Sella、Danske Bank、DekaBank、CaixaBankなど9行がMiCA準拠のユーロ連動型ステーブルコインの取り組みを発表しています。ODDO BHFのEURODは、銀行による監督と規制準拠の準備金というストーリーでこの分野に参入しています。最大の特徴は、初日からアクセス性を重視した取引所上場です。
市場は依然としてドル建てステーブルコインが支配的ですが、ユーロ建て決済や企業の資金管理の選択肢は今後増加すると予想されています。欧州域内取引におけるユーロ建て決済の自然な優位性と規制の明確化が、普及を加速させる可能性があります。Bit2MeでのEUROD展開は、規制準拠と市場流動性の融合を目指す試みを示しています。
