馬雲が動く？Yunfeng Financialが4400万ドルを投じてETHに賭け、Ant Digitalと共にRWA市場に参入

著者 ：Asher，Odaily

昨日、Jack Maが間接的に出資しているYunfeng Financialは、取締役会が公開市場でETHを準備資産として購入することを承認したと発表しました。発表日時点で、グループは公開市場で累計10,000ETHを購入し、総投資コスト（手数料および経費を含む）は4,400万ドルとなっています。

さらに、グループがETHを準備資産とすることは、グループのWeb3など先端分野への展開に合致しており、資産構造の最適化や従来の通貨への依存軽減にもつながります。このニュースを受けて、Yunfeng Financial（0376.HK）の株価は当日約10%上昇しました。

Yunfeng Financial株価

Jack MaとYunfeng Financial

Yunfeng Financialは長らく「Jack Ma関連銘柄」と見なされています。

Yunfeng Financialの筆頭株主はYunfeng Capitalであり、このファンドはJack MaとFocus Media創業者のDavid Yuによって2010年に共同設立されました。「Yun」はJack Maから、「Feng」はDavid Yuから取られています。公開データによると、Alibaba創業者のJack MaはYunfeng Capitalを通じてYunfeng Financialの約11.15%の株式を間接的に保有し、Yunfeng Financial Holdings Limitedでは29.85%、Shanghai Yunfeng Innovationでは40%（議決権なし）を保有しています。

Jack MaとDavid Yu

また、Yunfeng Financialの前身は1982年設立のMansun International Securitiesであり、1987年に香港証券取引所に上場し、徐々に香港の大手証券会社へと成長しました。2015年、Jack MaとDavid Yuが主導するYunfeng Capitalが39億香港ドルで株式を取得し、経営権を握って会社の転換を推進しました。その後、Yunfeng Financialは2018年にMassMutual Asiaの60%株式を買収し、証券、保険、資産運用などのライセンスを統合し、「金融＋テクノロジー」のエコシステムを徐々に構築しています。

Yunfeng FinancialによるEthereum購入は始まりに過ぎない

Yunfeng Financialは昨日の発表で、Ethereumを戦略的準備資産に組み入れたことを明らかにしました。この動きは、グループがデジタル資産およびWeb3分野への展開の始まりを示しており、今後も暗号資産の戦略化とデジタル金融イノベーションを推進し、BTCやSOLなどの主要トークンの準備資産化も検討していく予定です。

同時に、グループはデジタル資産と自社事業の深い融合を計画しており、RWA（現実世界資産）のトークン化や、ブロックチェーン技術の保険・資産運用などのコア事業への応用可能性を探り、「金融＋テクノロジー」のエコシステム構築を目指しています。

Yunfeng Financialは、市場動向、規制環境、財務状況に応じてデジタル資産準備規模を柔軟に調整するとしています。グループは今後もWeb3展開を加速し、フィンテックイノベーションを推進して顧客サービス体験と金融の自主性向上を目指すと強調しています。

パブリックチェーンPharosへの戦略投資、Ant Digitalと共にRWA分野を展開

9月1日、Yunfeng FinancialはAnt Digitalと戦略的提携契約を締結し、同時にPharosパブリックチェーンへの戦略的投資を発表しました。この提携は、Web3と伝統金融の融合イノベーションを加速し、Pharosパブリックチェーンプラットフォームを通じてRWA（現実世界資産）のトークン化およびWeb3分野を共同で展開することを目的としています。

Pharosプロジェクト概要

PharosはRWAに特化した次世代Layer1パブリックチェーンです。

パフォーマンス面では、ネットワークはモジュラー設計と高い並列性を特徴とし、現在稼働中のテストネットのTPSは30,000に達し、他のEVMや並列化ネットワークを大きく上回っています。また、Pharosは革新的なGPUライクなアーキテクチャを採用し、ストレージ効率を80%向上させ、数十億ユーザー規模をサポート可能です。PharosのコアチームにはAnt DigitalやAlibaba Blockchain出身のWeb2専門家だけでなく、Web3業界のベテランも含まれています。

資金調達面では、2024年11月8日にPharosは800万ドルのシードラウンド資金調達を完了し、FactionとHack VCがリードインベスター、SNZ Holding、Hash Global、MH Ventures、Dispersion Capital、Generative Ventures、Chorus Oneが参加しました。

テストネット第2シーズンのタスク進行中

現在、Pharosはテストネット第2シーズンを早期ユーザー向けに公開しており、具体的な操作手順は以下の通りです：

STEP 1. テストトークンを受け取り、まず0Gテストトークンを受け取ってからPHRSテストトークンに交換できます。

STEP 2. 第2シーズンのインタラクションサイトにアクセスし、ウォレットを接続して毎日のチェックインを完了します。

STEP 3. 指定されたオンチェーンインタラクションタスクとソーシャルタスクを完了します。

まとめ

Jack Maが間接的に出資するYunfeng Financialによる今回のEthereumへの戦略的投資は、新興技術への信念を示すだけでなく、金融アーキテクチャにおける先見的な探求も体現しています。

全体戦略として、Yunfeng Financialはデジタル資産への注力を通じて、一方では会社の準備資産を最適化し、従来の法定通貨への依存を減らす重要な一歩を踏み出しています。他方では、伝統的な金融業務とWeb3技術の深い融合、特に保険や証券分野でのブロックチェーン応用シナリオの探求も進めています。

香港がデジタル資産規制で持つ優位性を活かし、Yunfeng Financialは伝統金融と暗号エコシステムの重要な架け橋となることが期待されています。おそらく、Jack Maにとって、今回Yunfeng Financialが購入した10,000ETHはWeb3展開の始まりに過ぎず、本格的なデジタル金融の地図はこれから広がっていくのでしょう。