ソラナETF、BTC超えの3.4億ドル流入｜価格が停滞する理由3つ

米国の現物ソラナETFが10日、10営業日連続となる純資金流入を記録した。

SoSoValueのデータによると、11月10日の純流入額は合計678万ドルに達し、このうちビットワイズのBSOLが592万ドルと大半を占めた。

記録的な資金流入にもかかわらず、ソラナの価格は166ドル付近で停滞を続けている。

なぜビットコイン（BTC）超えの人気を誇るソラナETFへの流入が、価格上昇につながらないのか。

その背景には3つの明確な理由が存在する。

理由1：流入ペースの大幅な鈍化

ソラナETFへの資金流入は10日連続を記録しているものの、そのペースは大幅に鈍化している。

11月初旬には1日あたり約7000万ドルのピーク流入を記録したが、11月10日の流入額678万ドルは、ピーク時の10分の1以下の水準だ。

10月28日の上場初日には6945万ドル、11月3日には7005万ドルの流入があったが、その後は連日1000万ドルを下回る日が続いている。

ビットワイズのBSOLは累計で5億4500万ドル以上の流入を記録し、ソラナETF市場全体の98%を占める圧倒的なシェアを 獲得している。

一方、グレイスケールのGSOLは累計1280万ドルにとどまっており、市場全体の機関投資家からの需要が一部のファンドに集中している状況だ。

この流入ペースの鈍化は、ETF経由の買い圧力が減少していることを意味し、価格を押し上げる力が弱まっている主要因となっている。

理由2：テクニカル指標の弱気シグナル

ソラナ価格 は166ドルの抵抗線付近で停滞しており、この価格帯は心理的な節目として過去にも売り圧力が強まる傾向があった。

テクニカル指標は明確な弱気のシグナルを示している。

流動性の指標を見ると、買い注文と売り注文の比率が1週間前の1.8対1から1.2対1に低下しており、市場の買い意欲が減退していることが明らかだ。

アナリストは、144ドルのサポートラインが崩れた場合、11月中に120ドルへの下落、さらに12月には80ドルまで下落する可能性を指摘。

目標価格である220ドルへの道のりは、現在の技術的環境では極めて険しいものとなっている。

理由3：資産のローテーションによる流入

ビットワイズのマット・ホーガンCIOは、ソラナETFへの流入が必ずしも新規資金の流入ではなく、他のETFからの資産ローテーションである可能性を指摘。

同期間中、イーサリアムETFは5億7900万ドルの純流出を記録し、 ビットコインETF も21億ドル以上の資産流出に直面した。

実際、ソラナは市場全体で価格が3%以上下落しており、ETFへの資金流入が現物市場での買い圧力に直結していない。

運用資産総額も6億ドル未満と、ビットコインETFの10分の1にも満たない規模にとどまっている。

累計流入額で米国第3位の規模を誇るものの、絶対額としてはまだ小さく、市場全体に与える影響が限定的だ。

年末のポートフォリオ調整を控えた機関投資家の動きも慎重になっており、大規模な新規買いには至っていない。

BTCとソラナを融合、Bitcoin Hyperが浮上

ソラナが機関投資家からの関心を集める一方で、市場におけるビットコインの支配的な地位は揺らいでいない。

市場では、ビットコインの堅牢なセキュリティとソラナが誇る高い処理能力を融合させる試みが注目され始めている。

現在投資家の関心を集めているのが、ビットコインのレイヤー2スケーリングソリューションとして設計された Bitcoin Hyper（HYPER） だ。

ビットコインの長年の課題であった取引速度と手数料の問題を解決することを目指している。

ソラナの高性能アーキテクチャを導入することで高速トランザクションを実現するというユニークなアプローチを取っている。

仮想通貨プレセール では、機関投資家向けのラウンドを経ずに約2600万ドルもの資金調達を達成。

セキュリティ監査企業CoinsultとSpyWolfによる監査も完了し、契約に重大な脆弱性がないことが確認されている。

一部のアナリストからは注目すべき新しい仮想通貨の一つとして名指しされており、その将来性に対する期待は大きい。

Bitcoin Hyperが、仮想通貨市場の次の主役となる可能性を秘めているのか、その動向から目が離せない。